no movie no life//映画を見て思ったことをつらつらと・・・。ネタバレです。
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2008/09/14 (Sun) 落下の王国(06・米)

「汝、落下を畏れるなかれ この美しき世界を仰ぎ見よ」

1915年、ロスのとある病院。映画の撮影中に大怪我を負い、足が動かないスタントマン・ロイは、腕を骨折した少女・アレクサンドリアに不思議な物語を聞かせる。彼にはある狙いがあった…。原題「The Fall」。

洋の東西を問わず、「落ちる」と言うことは悪いイメージの方が多いのではないだろうか?身体的に落ちることもあれば、精神的に落ちることもある。ある地位から転落する、落第する…恋に落ちる(fall in love)と言う言葉もあるが、どちらかと言うと自分の意図に反して仕方がなく「落ちる」と言うニュアンスを持つ。この映画では、ロイとアレクサンドリア、どちらも「落ちた」人間であり、劇中も落下シーンが多用される。…まるで落ちることに魅せられているかのように。自分ではどうにもできない「落下」に身をゆだね、恐怖感ばかりではなく、美しさや楽しさを見出すと言う着想そのものが面白い。

本作は、ターセム監督が構想26年、撮影に4年を費やし、私財を投入して作り上げられたものだ。13の世界遺産、20カ国以上でのロケ敢行。有名な役者は出てこない。しかし、人間の想像力の凄さと、CG処理に頼らない映像の技術がには舌を巻く。監督の頭の中にあったであろうイメージと、少女の頭の中の目くるめく物語が重なり、圧倒的な美しい映像を見せられるのはもはや理屈抜きの快感の域だ。どのシーンも、ため息が出るほどいちいち美しい。見とれて字幕を追いきれない自分がいる。

さらに、ロイ役のリー・ペイス、アレクサンドリア役のカティンカ・アンタルーのコンビがなんとも言えず良い。2人が病院のベッドで寝てしまうシーンなどは、官能ささえ漂う名シーンではなかろうか。心身ともに深く傷つき、動かない体を見限って自殺をしようとする青年ロイの語る復讐譚は、彼の心そのものだ。自分のせいで少女が危機に瀕した際、彼は自分を追い詰め、空想の物語は最悪のラストをたどるかに見えた。でも、それを許さなかった少女のパワーが、青年を本当の「落下」から救うことになるのだ…。

落下により欠落した者同士の絆と、その不完全さから生み出される壮大なファンタジー。これこそ、劇場で堪能すべき芸術作である。

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>コブタさん

そうそう、なんですよ!あの2人の関係が、恋人でも親子でも(空想の中は親子のときもありましたが)ない、名前のつかない関係が、また良かったです。そして、その後は会うことがないということも・・・
おとぎ話のような、素敵な映画でした。。

2008/09/18 00:38 | カオリ [ 編集 ]


>睦月さん

どうもです!
監督の頭の中をのぞいてみたい気がします。そしてそれを実現する技術・・・すばらしい!
ほんと、これこそ芸術の域ですね~。

2008/09/18 00:36 | カオリ [ 編集 ]


コメントありがとうございましした~

コチラの作品は映像も素晴らしいのですが、それと同時に俳優陣の演技も素晴らしかいですよね~

>ロイ役のリー・ペイス、アレクサンドリア役のカティンカ・アンタルーのコンビ
本当に最高でした!
全てに失望しながら心の奥底で救いを求めているロイ、明るくしているものの父親を亡くした哀しみを心の奥底に抱えてアレクサンドリア、お互いが相手を必要として存在しているそんな関係が良かったです!
そこがあったので、この映画さらに嵌れた感じがしました

2008/09/16 22:26 | コブタです  [ 編集 ]


こんばんわ

映画芸術とはまさにこういった作品のことを言うのでは?と
思えるほどに本当に美しい作品でございました。

動く絵画と形容できるような映像美と、そこにキレイに折り重なる
特異な発想力が大変素晴らしく調和してましたね♪

2008/09/16 01:00 | 睦月 [ 編集 ]


>風情♪さん

コメントどうもです。確かに、お話はわかりにくいところありますね・・・。
ですが、私的にはツボにはまった作品でした!
あの女の子、声がとってもかわいいと思いませんでしたか?
腕をつってるせいもあってか独特で・・・存在感が大人顔負けでした。

2008/09/15 00:01 | カオリ [ 編集 ]


こんにちは♪

本作は正直なところあまりよく意味が解らなくもあ
るのですが、鮮烈的な映像美と劇中劇のオモシロ
さに思いっきりハマってしまい、本作の世界に見事
落ちたと言ったところです。

カティンカ・アンタルーの微妙なルックスがまたヨカ
ッタですよね。
幾度と無く彼女のほっぺをツンツンしたい衝動に駆
られました♪ (゚▽゚)v

2008/09/14 11:54 | 風情♪ [ 編集 ]


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